四天王寺散歩「南北に長〜い伽藍」
林 豊
布袋堂の横の極楽門をくぐって正面が『中心伽藍』です。南から北へ中門・五重塔・金堂・講堂が一直線に並んでいますが、聖徳太子がこのような南北に長い伽藍を建てたのは、四天王寺を単に仏教興隆のためだけでなく、日本の国威を示す大寺院にしようという意図があったからだといわれます。
創建当時、四天王寺のすぐ西には海が迫っていました。そこで南北に長い伽藍は、西の海を通って日本の玄関口の難波津にやって来る外国船に対して、日本もすばらしい文化国家であるぞという格好のデモンストレーションになったわけです。
林豊氏プロフィール>>>
1939年大阪市生まれ。大阪府職員、編集会社代表を経て、現在フリーライターとして雑誌、PR誌などに執筆の他、歴史・文化講座や講演会の講師を務める。民族芸術学会会員、旅行ペンクラブ会員。著書に『古事記・日本書紀を歩く』『聖徳太子の寺を歩く』(JTBキャンブックス)、『徒然十二支考』(日経大阪PR)ほか。